再生可能エネルギーって何?
再生可能エネルギーとは、資源に限りのある化石燃料とは異なり、一度利用しても比較的短期間に再生が可能であり、資源が枯渇せず繰り返し利用できるエネルギーのことです。
発電時に地球温暖化の原因となるCO2をほとんど排出しないため、環境にやさしいエネルギー源です。
主な再生可能エネルギーの種類

再生可能エネルギーのメリットと課題
地球にやさしいエネルギーとして期待されている再生可能エネルギーですが、導入を進める上ではメリットだけでなく、知っておくべき課題(デメリット)もあります。
3つの大きなメリット
- 1. 温室効果ガス(CO2)をほとんど排出しない
発電するときに、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)をほとんど排出しません。地球温暖化を防ぐための最も切り札となるエネルギーです。 - 2. 資源が枯渇(こかつ)しない
石油や天然ガスなどの化石燃料はいつか使い果たしてしまいますが、太陽光や風、水、地熱などは自然の営みによって絶えず再生されるため、枯渇する心配がありません。 - 3. 地域のエネルギー自給率が上がる
日本はエネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っています。地域の自然の力を利用して電気をつくることで、災害時に停電した際にも非常用電源として活用でき、地域のエネルギー自給率を高めることができます。
解決していくべき課題(デメリット)
- 1. 天候によって発電量が左右される(不安定さ)
太陽光発電は夜間や雨の日は発電できず、風力発電は風が吹かないと電力を生み出せません。このように、天候や季節によって発電量が不安定になってしまうのが大きな課題です。- 【対策】 現在は、余った電気を蓄えておく「大型蓄電池」の開発や、IT技術を使って地域全体の電力の過不足をうまくコントロールする仕組み(スマートグリッド)の整備が進められています。
- 2. 導入や発電にかかるコストがまだ高い
化石燃料を使った火力発電などに比べると、発電するための設備(ソーラーパネルや風車など)を設置する費用や、発電した電気を届けるためのコストがまだ割高です。- 【対策】 技術の進歩や普及が進むことで、年々設備の価格は下がってきており、国や自治体による補助金制度なども整備されつつあります。
- 3. 設置場所の確保と自然環境への配慮
大規模な太陽光発電所(メガソーラー)や風力発電所をつくる際、山林を切り開くことによる土砂災害のリスクや、景観への影響、周辺の動植物への配慮などが問題になることがあります。- 【対策】 地域の自然環境や住民の暮らしを壊さないよう、事前にしっかりと調査を行い、建物の屋根や耕作放棄地、ため池の上など、環境への影響が少ない場所を有効活用する工夫が進められています。
佐賀県内の再生可能エネルギーの取り組み
佐賀県内でも、地域の豊かな自然資源や、最先端の研究・技術を活かしたさまざまな再生可能エネルギーの取り組みが進められています。
ここでは、県内の代表的な事例をご紹介します。
太陽光発電
吉野ヶ里メガソーラー発電所「てるてるの森」(神埼市)
太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池(ソーラーパネル)に当てて電気に変換する、日本で最も普及している再生可能エネルギーです。
吉野ヶ里歴史公園に隣接する「てるてるの森」は、佐賀県内最大級のメガソーラー(大規模太陽光発電所)です。
広い敷地に並んだ多くのソーラーパネルで、一般家庭の約2,000世帯分に相当するクリーンな電気をつくっています。
また、敷地内には学習スペースや見学用デッキも整備されており、環境教育の場(環境教室)としても活用されています。
小水力発電
松隈(まつくま)小水力発電所(神埼市)
小水力発電とは、一般的な大規模ダムとは異なり、河川の水流や農業用水路などの小さな落差を利用して発電する環境負荷の少ない仕組みです。
神埼市背振町にある「松隈小水力発電所」は、佐賀県内で初めて住民が主体となって建設された、地域密着型の小水力発電所です。地域の農業用水路を流れる水の力を利用して発電を行っています。
ここで作られたクリーンな電気は地域で有効に活用されており、自然の恵みを無駄なく活かす「エネルギーの地産地消」の素晴らしいモデルケースとなっています。
地中熱利用
SAGAアリーナ・東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」(佐賀市)
地中熱(ちちゅうねつ)とは、私たちが暮らす地面の下の熱エネルギーのことです。地下約100メートルの温度は、季節に関係なく一年中ほぼ一定(15~20度前後)に保たれています。そのため、「夏は外気より涼しく、冬は外気より暖かい」という特徴があり、この温度差を冷暖房に利用することで、大幅な省エネとCO2削減につながります。
- SAGAアリーナ(SAGAサンライズパーク)
佐賀県が誇る大規模多目的アリーナでも、太陽熱や井水熱と並び、この地中熱を活用した最先端の熱利用システムが導入されています。大規模な施設を効率よく快適な温度に保つ、エコなアリーナとして注目されています。 - 東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」
館内の空調システムに地中熱を活用しています。館内の大型モニターでは、地中熱利用の仕組みや省エネ効果が分かりやすく解説されており、環境について学べる体験スポットにもなっています。
海洋エネルギー
佐賀大学 海洋エネルギー研究所(伊万里市など)
四方を海に囲まれた日本において、海の波や潮の流れ、温度差などを利用して電気を作る「海洋エネルギー」は、次世代の貴重な再生可能エネルギーとして大きな期待を集めています。
佐賀大学の「海洋エネルギー研究所」は、この分野において世界最高峰の研究拠点です。特に、海面の温かい水と深海の冷たい水の温度差を利用して発電する「海洋温度差発電(OTEC)」の研究では、世界をリードしています。
伊万里市にあるサテライト施設などでは、最先端の実証実験が行われており、佐賀県から世界へ向けて、地球温暖化を解決するためのクリーンな海洋エネルギー技術が発信されています。

